2010年11月29日月曜日

庭の構成Part1

枯葉よー♪

アンディウイリアムスの「枯葉」を聞きながら誉田に行ってきました。

もちろん植木の実践セミナーです。

今回は、庭の種類と材料(素材)の特徴についてのお勉強です。


以下が大崎講師の資料です。

庭の種類
 ●自然風景式 : 日本庭園に代表される自然景観の再現。
            自然素材を用いることで、美しい自然風景を造りだしている。
  ・浄土式庭園  極楽浄土を再現するために造られた蓮池を中心とした
            庭園形式。
            →平等院鳳凰堂(宇治市)、称名寺(横浜市)
  ・寝殿造庭園  平安時代の貴族の住居の形式である寝殿の全面に行事や
            宴遊の ために造られた庭園
                               →神泉苑(京都市)、金閣寺(京都市)
  ・書院造庭園  室町時代以降の武士の住居の形式である書院造りの前庭
            として発達したもので、その後寺院や近世の貴族の住居の
            庭として幅広く用いられた庭の形。
            →慈照寺(京都市)、桂離宮(京都市)、偕楽園(水戸市)
  ・枯山水     石組みや砂利敷きを用いて自然風景を表現した庭の形。
            →龍安寺(京都市)、正伝寺(京都市)、瑞峰院(京都市)
  ・露地      茶の湯に用いられる茶室にいたるまでの庭の形。
            → 不審庵(京都市)、今日庵(京都市)、官休庵(京都市)

 ●整形式 : 地形や川筋、石や樹木にいたるまで人為的、幾何学的に加工
         して造りだされた庭の形。直線構成、左右対称の人工美。
         花壇や芝生広場、噴水や彫刻といったもので構成される。
         主に16世紀のヨーロッパのルネッサンスの時代に生み出された
         形式。
         → バッキンガム宮殿、エルサレム宮殿

 ●エクステリア : 耐久性に富んだ新素材を用いた庭の形。
            充実した機能と、豊富なバリエーションで外部空間を
            トータルコーディネートする。
            → 近年の日本の新築住宅に多く見られる。

庭の構成
 自然風日本庭園は、水、石、植物の三大要素から成り立っている。
 ● 水    : 池、遣水、滝を創作し、雄大な自然を描写、
          または精神世界を演出し神秘性を持たせる。
          涼を感じたり、水音を楽しんだり、視覚的、聴覚的に心地よい
        刺激をもたらす。
 ● 石    : 様々な思想や伝説、風景を元に、石を1つずつ見立てて 組合せ、
          1つの世界を表現する。
 ● 植物 : 新緑の美しさ、花を愛でる、紅葉を楽しむなど、四季を通じて自然の
        息吹を感じられる。
        「仕立物」、「大刈込み」、「透かし」などの剪定方法によって
        庭の雰囲気が変わる。

  ※ 三大要素の他にも庭を構成する要素。
   ・添景物 : 燈籠、手水鉢、竹垣、家屋、塀、門扉
        ・時間   : 朝日、夕日、月明かり
   ・天候   : 青空、曇り空、雨、風

材料
 ●
  ・自然石 : 鳥海石、大谷石、黒木、六方石、鉄平石、御影石、ごろた石、
          玉石
    《メリット》  蓬莱神仙の世界や急峻な山岳や渓谷、ロックガーデンを
            表現するのに適した材。
    《デメリット》 小さいものでも重量があり、運搬、施工に危険が伴う。

  ・切り石 : 板石、延石、ピンコロ
    《メリット》 中国産の安価な材が多い。数を揃えるのが容易。

  ・加工品 : 手水鉢、燈籠、靴脱石、石臼
    《メリット》  庭に風景を添える。
    《デメリット》 多用しすぎるとうるさくなる。
            一点ものは高価。

 ●レンガ : 花壇、アプローチ、かまど、土質によって様々な色と質感がでる。
    《メリット》 軽量で施工が楽
           種類が豊富、安価

 ●枕木 : 駐車場、土留め、アプローチ
    《メリット》  土留め、階段、駐車場など外圧に耐えうる材
            自然素材なので経年劣化も絵になる。
    《デメリット》 土との接着面、枕木どうしの接着面は腐食が早まる。
            中古品は防腐処理が必要、新品は樹液がでて周辺に色が
                             染み付く。
           1000㎜×200㎜×150㎜位の部材でおよそ30㎏と重い。
           硬い素材のため加工が困難。

 ●固まる土 : 水をかけると固まる土の舗装材
     《メリット》  施工が簡単、狭い場所でもできる
             砂利のように散らばらず、掃除が楽
             水を通し、保水するので夏場の地温上昇を抑える
     《デメリット》 耐久年数7~10年



午前中の座学が終了し、待ちに待った昼食です。


鶏挽肉と豆腐のハンバーグ、豚ヒレかつ、エビ天、鰤の照り焼き、

秋刀魚の竜田揚げ、鳥の空揚げ、ポテトサラダなどなどおかずが盛りだくさん…。

楽しくなっちゃいます!

さて楽しい食事の後は、庭に出て「材料」の説明と敷石のつくり方を習いました。


前回作成したの四つ目垣に添って石を並べていくんですが、

デザインをどうするか、参加者からいろいろな意見が出て、

青柳さんがその都度、重い石を並べ替えてくれる。(お疲れ様)

敷石のデザインにも真・行・草があり、切石や自然石、切石と自然石を

合わせたものなどがあると知った。

周囲の景観、門からの眺めもデザインを決めるのに重要であることも教わった。

また、予算にもよるが道幅に合わせて広めに敷くと趣が変わることもわかった。

今回も収穫が多かったセミナーでした。


講師の大崎さん、そして㈱仁風の皆さん、ありがとうございました。

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